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TOEFL、公務員試験に(ニュース)

Posted by on 2013/11/01

政府は2015年度の国家公務員試験・総合職試験から、米国発の英語能力テスト「TOEFL」を使う方針を決めた。6月にまとめた成長戦略に盛り込んだグローバル人材育成の切り札。背後には、英語を社内公用語にしてグローバル戦略を加速する楽天の三木谷浩史社長の存在があった。

■高校入試にも

国家公務員・総合職は各省幹部候補。人事院は11月にも、TOEFLを含む外部の英語試験の使い方を発表する。政府の産業競争力会議の議員である三木谷氏が「大学入試や公務員試験にTOEFLを」と主張、人事院がのんだ。

「大学生もTOEFLを勉強せざるを得なくなる。そして大学入試にTOEFLが採用され、高校生からTOEFLの勉強をするようになり、英語のレベルが一気に高まる」。同じ産業競争力会議のメンバーである竹中平蔵慶大教授は三木谷氏の狙いを代弁する。

三木谷氏も「高校生がそのままTOEFLのテストを使って海外の大学に留学できる」と説いた。楽天が英語を公用語にしたことで社員の英語力が飛躍的に向上。海外企業を相次いで買収し、外国人の優秀なエンジニアも集まるようになった。こんな楽天の成功体験を日本中に広げれば、日本経済の競争力が一気に強くなる――。三木谷氏にはこんな思いがあるようだ。

TOEFLは「読む」「聴く」「話す」「書く」の4技能を測る。内容は学術的で大学生にさえ難易度は極めて高い。文部科学省によると一般入試でTOEFLなど外部試験を使っている大学は34校と全体の4.6%どまり。三木谷氏が投じた一石は、着実に未開の市場に広がり始めた。

文科省は14年度にも始める中学3年生と高校3年生向け英語能力テストの開発で「TOEFL等の実施団体との連携」を明確にした。このテストは5~6年後の大学入試センター試験廃止後の新テストのひな型とされる。大阪府も府立高の入試での採用を決めた。

公文教育研究会はTOEFLをつくるNPO、ETSと連携し、中高生向け「TOEFLジュニア」を日本で販売。活用する高校は「年初の二十数校から50校超に増えた」(公文子会社の中江信一郎社長)。来春には小中学生向けの「TOEFLプライマリー」も売り出す。TOEFLを使い、東大と米ハーバード大のダブル合格をめざす学習塾も現れた。

成長戦略を議論した5月29日の競争力会議。三木谷氏は報告書案に「TOEFL等と“等”という言葉が入っている。TOEFLに統一すべきだ」とぶった。

 「等」の一文字でくくられた他の陣営には不満も見え隠れする。英国際文化交流機関ブリティッシュ・カウンシルのIELTS(アイエルツ)は全世界の受験者数が年間200万人超とTOEFLを上回り「英語テストでは世界一」とはジェフ・ストリーター駐日代表。中高生の受験者が年60万人を超えるGTECのベネッセも「留学を考えていない高校生へのTOEFL活用はあり得ない」(藤井雅徳グローバル事業推進ユニット長)とけん制する。

■大学は強く抵抗

最も抵抗しているのは現場を預かる大学関係者だ。鳥飼玖美子立教大特任教授は「TOEFLはあくまで北米の大学・大学院に留学するための試験。日本の入試に使えというのはグローバル化の意味をはき違えている」と批判する。

三木谷氏はなぜTOEFLにこだわるのか。

著書「競争力」の中で「ETSに(受験料を)ひとり3000円でやらせてくれと交渉している」と述べている。「楽天のビジネスのため?」と疑ってみたが、ETSは書面で「(楽天との)事業の予定はない」「受験料値下げは時期尚早」と回答。楽天からは回答をもらえなかった。

TOEFLという手段が広がっても、中高の授業・教科書の改善、英語教員の能力向上が伴わないと「生徒が振り回されるだけ」(語学教材会社アルクの飛田豊彦執行役員)。英語教育の改革か破壊か――。三木谷氏に翻弄されたTOEFL狂騒曲はしばらく続く。

日経:http://www.nikkei.com/article/DGXNASDC2500H_V21C13A0SHA000/?dg=1

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